年金で手取り20万円を実現するにはかなり大変?(写真:Wako Megumi/Shutterstock.com)

 会社員・公務員の方がもらえる老齢年金(老齢基礎年金+老齢厚生年金)の合計は平均14万6429円(厚生労働省「令和5年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」)です。

 老齢年金は、老後ずっともらえる大切な収入源ではありますが、「もう少しもらえたらいいのに」と思うのも正直なところ。

 年金額は現役時代の年収と保険加入期間によって変わります。そして、年金からも給与と同じく税金・社会保険料が引かれることを忘れてはいけません。

 今回は、年金を手取りで月20万円もらえる人の現役時代の年収を確認していきます。

(頼藤 太希:Money&You代表取締役/マネーコンサルタント)

年金からも税金・社会保険料が引かれる

 年金から天引きされる税金・社会保険料には、「国民健康保険料(75歳未満)」「後期高齢者医療保険料(75歳以上)」「介護保険料」「所得税」「住民税」があります。

 この中で負担が大きいのが、国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)、ついで介護保険料です。

 税金・社会保険料の目安ですが、年額の年金が160万円だと額面の10%、240万円だと額面の15%、500万円だと額面の20%です。

 年金を手取りで月20万円もらうためには、税金・社会保険料が年金額面の15%だとすると、20万円÷0.85=23万5294円となります。

 つまり、年金額面は月23万5300円とわかります。

 では、年金額面が月23万5300円もらうためには、現役時代の年収はいくら必要なのでしょうか。