計測期間をずらしてみると・・・
■計測する時期でどう変わる?
さて、この結果だけを踏まえると、「25日」または「最終営業日」に積み立てるのがよいとなりそうですが「偶然」の可能性があります。よって、計測する時期を変えて検証してみました。
最大値と最小値の差が大きかった「積立期間20年間」は固定して、計測時期をズラして検証することにします。
使用するファンドは、野村外国株式インデックスファンド(確定拠出年金)(ベンチマーク指数:MSCIコクサイ)です。同ファンドの設定日は2002年2月22日。
よって、「2002年3月〜2022年2月」、「2002年4月〜2022年3月」、・・・、「2004年12月〜2024年11月」「2005年1月〜2024年12月」と1カ月ずつずらして、全部で35回分の資産総額が一番多い「積立日」と一番少ない「積立日」を検証しました。
<計測する時期を変えた場合の、積立日の違いによる資産総額>
先ほどと同じく、黄色が「資産総額が一番多い積立日」、灰色が「資産総額が一番少ない積立日」です。
表が細かくて恐縮ですが、計測する時期を変えることで、資産額が最大(または最小)となる積立日がバラつくことがわかりました。積立日は「25日」や「最終営業日」が良いというのは、直近の話であり、過去を振り返ればそうでもないようです。
これだけバラけているのであれば「どの積立日でも大差ないのでは?」との見方もできますが、より有利な積立日を探すべく、もう少しお付き合いください。
資産総額が一番多い積立日・一番少ない積立日を集計すると、次のようになります。
<資産総額が一番多い積立日・一番少ない積立日の回数>
資産額が最大となった回数が一番多かったのは「最終営業日」で9回です。次点が「25日」で7回となっています。資産額が最小になる回数が一番多かったのは「第1営業日」で11回。次点が「10日」と「最終営業日」で6回です。
この結果からわかるのは、「第1営業日」と「最終営業日」はどちらも日にちが限りなく近いので、似たような結果になっていて、資産額が最大になる回数も最小になる回数も多い、資産額の変動が大きい積立日だといえます。お金が増える可能性があるものの、お金が減る可能性も相応にあるというわけです。
資産額が最小になる可能性を低くしながら、最大になる可能性を高める積立日は「25日」と言えそうです。実際、おおむね資産額が他の積立日よりも多い傾向にあるようです。「15日」も悪くないでしょう。
ここまでの分析を踏まえると、現状では、積立日は「25日」に設定した方がベターのようです。
ただし、あくまでも過去のデータに基づく結果であり、将来の投資成果を予想・保証するものではありません。その点を踏まえ、投資行動に生かしていただければ幸いです。