スペースX、「スーパーヘビー」と「スターシップ」を打ち上げ
壮大なアルテミス計画には、米国だけでなく、欧州や日本など多くの国々が参加しています。そのベースとなっているのは、宇宙探査・利用を行う際の諸原則について各国の共通認識を示す「アルテミス合意」。現在、52カ国がこれに署名しています。
日本は2020年10月、最初の署名国として加わりました。米国と日本のほか、英国、カナダ、イタリア、ルクセンブルク、オーストラリア、アラブ首長国連邦の8カ国です。その後、EU諸国や韓国、サウジアラビア、ナイジェリアなどが加わり、宇宙開発の国際協力体制が一気に整いました。
計画には世界的な企業も続々と参加しています。
トランプ氏と親しい実業家イーロン・マスク氏が経営する「スペースX」社は月の周回軌道上に建設されるゲートウェイへの事業などに参画するため、数十億ドル規模の契約を米当局と結んでいます。2025年1月16日には、超大型ロケット「スーパーヘビー」とそれに搭載した宇宙船「スターシップ」が米国テキサス州で打ち上げられました。本体は合わせて全長約120メートル。人類の宇宙開発史上、最大の大きさです。
スペースXの中継映像によると、発射7分後にロケットと宇宙船は切り離されました。宇宙船はその後、通信が途絶えて行方不明になりましたが、ロケットは再び発射台に戻り、「アーム」と呼ばれる機会でつかまえることに成功しました。
日本はどう関わるのでしょうか。