2023年8月、月の南極へ着陸準備に入ったインドの月面探査機「チャンドラヤーン3号」が撮影した月の表面(提供:ISRO/AP/アフロ)
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(国際ジャーナリスト・木村正人)

「再生可能エネルギーを宇宙で調達、地球のエネルギー危機を救う」

[ロンドン発]「私たちのミッションは宇宙観光が必要かを検討することです。宇宙での友好関係を維持するため、政府や民間企業が宇宙観光を管理することも考えられます。しかしこの分野への資金提供は地球上の問題が大幅に改善された後に開始されるべきです」――。

宇宙について発表するジャパン・ユース・チャレンジの参加者(筆者撮影)
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 英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の大沼信一教授を中心に2015年に始まった毎年恒例のジャパン・ユース・チャレンジ。10周年の今年(7月27日~8月4日)は日英の高校生100人が参加。8月2日にはグループに分かれて「宇宙と私たち」をテーマに議論した。

「宇宙観光が始まった場合、誰もが宇宙船に乗るのは難しいでしょう。政府が財政面で支援し、宇宙観光を誰にとってもよりアクセスしやすく、手に届くものにし、富裕層との格差を生まないようにすべきだと考えています」

「宇宙観光」の次のテーマは「エネルギー」だ。

 別のグループは「私たちのミッションは再生可能エネルギーを宇宙で調達し、地球のエネルギー危機を救うことです。気候変動に対応できるエネルギーを確保し、途上国の開発を支援します。太陽エネルギーを利用できるパネル付きの衛星をたくさん作ることができます」と報告した。