27年半ばに月面着陸
アルテミス計画の第3期は、いよいよアポロ計画以来の有人月面着陸です。4人の宇宙飛行士がオリオンに乗り込み、月へ。オリオンはその後、月の周回軌道をぐるぐる回りながら待ち構えていた月着陸船と合流します。
着陸船に乗り込むのは2人で、女性と非白人とされています。月着陸船は月の南極付近に着陸し、資源探査などを実施。任務を終えると、再び着陸船に乗って月の軌道を周回中のオリオンと合流し、地球に帰還します。
なぜ、月の南極を目指すのでしょうか。実はこれまでの観測によって、月の南極エリアには、水資源や重要鉱物、ヘリウム3などが存在する可能性があると期待されています。
人類の持続的活動に月の資源が利用できるとすれば、大きなプラス。この第3期では、月面基地の建設や長期滞在に向けた調査が主目的となっており、最新のスケジュールでは月面着陸は2027年半ばとされています。
第4期では、月を周回する宇宙ステーション「ゲートウェイ」を本格的に建設します。米国以外の宇宙飛行士を含む4人がオリオンに乗り、欧州や日本がつくる宇宙空間の国際居住棟「I-Hab」を「ゲートウェイ」とドッキング。
さらに4人のうち2人は、ゲートウェイで着陸船に乗り換えて月面に着陸し、資源探査などを行います。実施は2028年の見込みです。2029年からとされている第5期では、地球から月面探査車を運ぶなどして、月での活動を本格化させます。
2030年代からは月面基地の建設に着手。そして、月面の活動で得られたデータや知見を生かし、2030年代後半には有人の火星探査に乗り出す計画です。