風俗嬢の写真を撮るようになった経緯
紅子:そして、ついに意を決して購入したのですが、やっぱり使い方が分からない。実際に写真を撮っても、クオリティがスマホとどう違うのか分からない。半年くらいカメラに触れない時間が続きました。
昔だったらそこで諦めていたところですが、時代に感謝というか、YouTubeに「一眼レフとスマホとの違い」「露出とは」「シャッタースピードとは」など解説動画がたくさんあって、そういう動画を見て勉強しました。学校で学んでいたら、ついていけなかったと思います。
ただ、40代後半の女がカメラをぶら下げて歩いているのがとても恥ずかしくて、しばらくは友達から「カメラ買ったんだね」なんて言われるたびに隠していました。
──現役の風俗で働いている女性たちも写真集に出演しています。
紅子:1作目の写真集では、3人の現役の方々の写真を掲載しています。この写真集を作成する前から、私は彼女たちを知っていました。
風俗で働く女性たちはお店任せではなく、SNSに自分の写真を載せて集客します。だから、自分の写真を撮ってくれるカメラマンを探しているのですが、女性のカメラマンはあまり多くありません。そこで、私に声をかけてくださった女性がいました。
当時、私は風俗の仕事にまた戻ろうかと考えていた頃で、そのことをYouTubeで話したら、その方が「紅子さんは風俗に戻るのではなく、私たちを撮ってください」と言ってくれました。その方を撮ってから、「自分も撮ってほしい」と他からも声がかかるようになりました。
──今はそういう撮影のお仕事もされているのですね。
紅子:そうですね。その中から、特にこの方に出演してほしいという方にお願いして、写真集に入れさせてもらいました。