「〈野球で生きていく〉のならプロを経験するべき」
かつては「プロアマ」規定があって、社会人野球にプロ野球出身選手が加入することはできなかったが、現在は、プロ選手の加入も認められている。
社会人野球の登録規定には、
〈日本プロフェッショナル野球組織構成球団の選手経験者を競技者(選手)として登録する場合は、1チーム3名以内とする〉
とある。こういう形で社会人野球とプロの垣根は低くなっている。
社会人に入団した元プロ選手の多くは、環境の違いに驚く。練習環境はプロよりも貧弱なことが多いし、弾道測定器ラプソードなどの最新機器を使っていないことも多い。また指導方法も「昭和」だったりする。
プロを経験した選手の多くは、社会人に入って「自分がいたプロ野球の“レベルの高さ”に改めて気がついた」という人も多い。
桜美林高、神奈川大、日立製作所を経て2005年ロッテに入団、クローザーとして活躍し、退団後は再び日立製作所でプレーした荻野忠寛氏は言う。
「野球で生きていくのなら、育成でもいいからプロ野球に入る方がいい。トップクラスの選手と一緒に練習すれば、彼らが毎日どんな練習をしているか、どんな高い意識で努力をしているかがわかる。社会人などではわからないレベルを知ることができる」
来年も新たなステージに進む野球選手がたくさんいる。後悔しないように頑張ってほしい。