ドラフトにかかってもなお厳しい独立リーグの選手を取り巻く環境
独立リーグの選手の置かれた環境はシビアだ。首尾よくドラフトに引っかかったとしても、独立リーグの選手の大半は、支配下ではなく育成ドラフトで入団する。NPB側は独立リーグの選手は育成ドラフトでも入団を辞退しないから「足元を見る」ことが多いからだ。
そのうえ、育成枠の選手は、支配下選手とは多くの部分で「差」を付けられている。
最低年俸は支配下選手は420万円、育成選手は240万円。契約期間は、支配下選手は無期限だが、育成選手は「3年」と限られている。再契約は可能だが次は1年ごととなる。
育成選手は一軍の公式戦には出場できない。二軍の公式戦には出場できるが、最大5人までとなっている。また、支配下選手はプロ野球選手会(労働組合、一般社団法人)の会員になれるが、育成選手はなれない。ユニフォームは同じだが、育成選手の背番号は「三桁」になっている。
支配下選手への昇格の期限は、毎年7月31日。この日までに支配下登録されなかった育成選手は、一軍への道は閉ざされる。契約3年目の選手は「これで終わりか」と覚悟を決めるのだ。