今回は無所属で立候補している萩生田光一候補(写真:橋本 昇)
拡大画像表示

2024年も残すところあとわずかになりました。今年、注目されたニュースや出来事についてJBpressでよく読まれた記事をもう一度お届けします。今回は国内で実施された注目選挙に関する記事です。(初出:2024年10月22日)※内容は掲載当時のものです。

(フォトグラファー:橋本 昇)

2時間前から現場には多数の警察官

 10月17日16時から都内八王子駅前で萩生田光一候補の街頭演説があると聞いた。自民党からの公認をもらえず、無所属として今回の総選挙に臨んでいる御仁だ。

 おまけにこの街頭演説には、先日の自民党総裁選で、石破茂現首相と決選投票で争った高市早苗氏が応援に来るという。話題の2人だ。行ってみようという気になった。

 カメラを持って八王子へ向かった。こうした現場には普段、「報道カメラマン」としてプレスカードを持ち腕章をつけて取材に出かけていのだが、今回は単なる「野次馬」として行ってみることにした。目指す場所は八王子駅北口交番前、最前列で見てみようと演説予定の2時間前に到着した。

 さすがに早かったが北口はすでに制服や私服の警官で溢れていた。総勢50人はいるだろうか。しかし萩生田氏は今や自民党公認でもなく無所属。本来ならVIP警護対象ではなく警備は軽いはずだが……。

聴衆が集まる前に鉄柵が設置された。用意万端の“さなえ”に憂いなし(写真:橋本 昇)
拡大画像表示

 すでに宣伝カーが停まる位置と聴衆との間に約10メートルの隔たりが設けられ、仕切り線には簡単には乗り越えられない金属柵が並べられていた。以前の街頭演説の警備はもっとおおらかだったが、安倍晋三元首相の銃撃事件や岸田文雄前首相のテロ未遂が大きく影響しているのだろう。さらに今年の都知事選挙、特に小池百合子都知事の街頭遊説のトラブルが拍車をかけたことは間違いない。

 事実、この2日後には、自民党本部に火炎瓶を投げつけた後、首相官邸の柵に車で突っ込んだ男が逮捕されている。警察の警備はさらに厳重になることだろう。