防衛関連に期待するが・・・
韓国紙デスクはこう話す。
「自動車は、米国内での生産拡大が急務だ。EVバッテリーは、韓国の3社(LG、SK、サムスン)が業界を主導してきたが、すでに需要が伸び悩んでいる。補助金が縮小になると、さらに苦しくなる」
「テスラ創業者のイーロン・マスク氏がトランプ政権内で影響力を持つという見方が多いが、だからといってEVが再び売れるかとなると疑問だ」
それでもチャンスがある業界はないのかと聞くと、大企業役員からこんな答えが返ってきた。
「原子力、石油、ガス開発などエネルギー関連と、防衛関連産業は積極姿勢だ」という。
特に期待が強いのが防衛産業だ。
トランプ政権の発足を機に、多くの国が、独自国防力強化に動けば、韓国の防衛関連製品への需要が拡大するとの見方もある。
だが、全体的にみれば、明るい話は多くはない。
トランプ氏勝利を機に、米国や日本では株価が上昇したが、韓国市場は特段の反応はなかった。
KOSPI(コスピ=総合株価指数)は2500前後で推移したままだ。
ウォンの対ドルレートは、トランプ当選直後に「ウォン安」に振れて一時1ドル=1400ウォンに達したが、その後1390ウォン前後で推移している。
11月12日のソウル市場では、ウォンが再び1ドル=1400ウォン台に下落した。基本的な「ウォン安」「株安」の基調が変わらないままだ。