国家機密情報を知った女性の末期
ソ連との核戦争前夜ともいわれた時代に、手当たり次第に女性と交わるケネディ大統領に、周囲の者たちは女性のスパイ行為やその背後にいる人物の脅迫などを危惧していた。
当時、シークレットサービスのエージェントだったアンソニー・シャーマンは、1997年にABCテレビのドキュメンタリー番組、『COVERAGE OF JFK'S ASSASSINATION ON NOVEMBER 22, 1963』で次のように語っている。
「ケネディはときに、少し問題がある女性と深い仲になる傾向があった」
「冷戦下で敵対する国の諜報機関がケネディの女性問題について情報を得ていたのは間違いなく、彼は何度も大統領職と家族を危機にさらした」
ケネディ大統領と性的に親密になったメアリー・ピンショー・マイヤー(1920-1964) は、セックスで彼を耽溺させただけでなく、核軍縮とキューバとの和解に関する大統領の見解に影響を与えたとされる。
(https://en.wikipedia.org/wiki/Mary_Pinchot_Meyer)
ケネディは1960から63年に暗殺されるまで毎週2~3回、定期的にマイヤーと性愛行為に耽っていた。
『National Enquirer(ナショナル・エンカイラー誌:1976年3月2日刊)』は、2人の不倫関係の2年間、頻繁にホワイトハウスのケネディ夫婦の寝室で情事を繰り返しながら、マリファナを吸っていたと報じている。
ワシントンの国家安全保障局は、マイヤーが大統領との会話によって、国家を揺るがす重大な機密情報を知り得たことを把握していた。
彼女は、ケネディ大統領が暗殺された翌年ワシントンD.C.チェサピーク・アンド・オハイオ運河の曳舟道で白昼、何者かに殺害されている。
マイヤーと同じく、ケネディ夫妻の寝室で性交したのは、ホワイトハウスのインターン、ミミ・ビアーズリー(1943-)。彼女は19歳の時にケネディに言い寄られ純潔を捧げたという。
(https://www.newyorker.com/news/amy-davidson/mimi-and-the-president)
2人の関係は1年半続いたと、彼女が後に大統領との不倫関係を綴った『Once Upon a Secret: My Affair with President John F. Kennedy(かつての秘密:私のジョン・F・ケネディ大統領との情事とその顛末:Random House Publishing Group刊)」で告白している。