サリバンは国務長官有力候補の一人

 ジョー・バイデン大統領は、岸田氏をデラウェア州ウィルミントンにある私邸に招き、退陣を惜しみ慰め、最大級の表現で3年間の「岸田外交」を称賛した。

 アントニー・ブリンケン国務長官と二人三脚でバイデン外交を動かしてきたジェイク・サリバン大統領国家安全保障担当補佐官は、今回のバイデン・岸田会談に先立ち、こう述べていた。

「岸田氏は日本のグローバル・リーダーシップの役割を最高水準に持っていった優れた貢献者だ。バイデン氏はこれを評価するだろう」

「岸田氏の後継者が誰になろうとも、日米同盟関係を支持・発展させることを期待している。日本国民の圧倒的多数もそれを支持している」

「なぜなら、日米同盟関係は日米両国首脳が誰になるかよりも大きな存在だからだ」

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 サリバン氏は、ハリス氏が大統領に就任した場合、国務長官になるかもしれない有力候補の一人とされている。

 その人物が、バイデン、岸田両政権が築き上げたクワッド体制を重視した日米関係の継続を「宣言」しているのである。

 つまり、ハリス氏が大統領に就任するときの最重要外交の引継ぎ事項はクワッド体制の深化ということだろう。