一方のY氏は、羽賀が所有する物件を差し押さえる費用すら捻出できない困窮状態に追い込まれていた。

「羽賀研二のせいで人生が滅茶苦茶に」

 Y氏は羽賀に騙されたことで、アテにしていた金繰りがつかなくなり、所有していた大阪市内中心部のビルも売却せざるを得なかった。その後は点々と居場所を変えたが、生活保護の世話になりながら暮らすほど人生は激変させられた。

 そして2021年9月に出所した羽賀は、YouTuberや週刊誌の取材を受けたり、SNSでの露出を徐々に増やし始め、最近では芸能活動も再開し始めていた。

 そんな羽賀の様子を、Y氏は苦々しい思いで見ていた。

「私は羽賀容疑者によって人生を滅茶苦茶にされたと思っています。へらへら笑ってインスタグラムを更新するあの神経は到底理解できません。アンナちゃんの父・梅宮辰夫さんが羽賀のことを『稀代のワル』と評しましたが全くその通りで、他人を利用して自分だけが生き残るという根性が染みついた男なんです。多額のカネを騙し取り、裁判で弁済命令が出ているのに返済をしようとしない羽賀を持ち上げ、タレント活動の後押しをするマスコミにも不信感しかありません。いい加減にしろ!と怒鳴りつけたい気持ちです」

 Y氏は現在、大阪市内の賃貸マンションで一人暮らしている。今回、羽賀らが逮捕された容疑も、Y氏側による差し押さえを逃れようとして登記を偽ろうとしていたというものだ。その悪だくみに暴力団幹部や大物司法書士が力を貸そうとしていたという構図だ。

 懲りずに今回もこざかしい“犯行”の絵を描いたのは羽賀だろう。法律や判決を何とも思わず、「騙したもの勝ち」、「逃げたもの勝ち」の態度を貫くその厚顔さにはあきれるばかりだ。ここまで悪行の数々が暴かれているのだ。今後はしっかり罰を受け、被害者のY氏にしっかり弁済してくれるよう改心するのを祈るばかりだ。