金権体質への反省が全く感じられない自民党の重鎮たち
今回の自民党総裁選は、旧態依然の自民党金権体質、小選挙区制導入以来の一党(自公与党)独裁体制、利権や規制権益との癒着構造に決着をつけ、刷新できるかどうか。大きなくくりでいえば「政治改革」、あるいは「政治家改革」の原点となり得るかどうかが問われていると言っても過言ではないだろう。
その上で、財政・税制問題、改憲問題、外交・防衛問題、人口減社会・少子高齢化問題、医療・年金・社会保障改革、原発・エネルギー問題など切実な政策テーマがめじろ押しである。
格差社会が拡大し、円安・物価高で日々の暮らしが圧迫されていく中で発覚した自民党の裏金金権体質。国民の怒りが爆発し、内閣支持率や政党支持率の低迷をもたらしたのも当然だろう。岸田文雄首相は、解散権を封じ込められ総裁選出馬もかなわなかった。
「政治とカネ」に対する国民の不信感、嫌悪感は高まるばかりだ。
8月に広瀬めぐみ元参院議員が詐欺罪で東京地検特捜部に在宅起訴されたが、2020年以降、元職を含む13人の自民党国会議員が起訴された。「政治とカネ」への不信感は同時に政治家自身への不満、不信、議員総数見直し論につながっていく。
最近も多くの国民が明日のコメを求めてスーパーをはしごしている中、自民党の大物、重鎮たちは総裁選を巡り夜な夜な料亭や高級料理店などでの密談会食を繰り返していた。金権体質への反省などどこにも感じられない。