数年では成果はあらわれないとの意見も

【授業後レポート】

男性:僕個人としてはこの施策に賛成だ。理系の世界において活躍している女性が比較的少ないから、女子は理系に進まない(進むことを反対される)。すると、当然理系で活躍する女性は少ないままである。このような負の循環が出来上がってしまっていると考える。

女性:女性枠の制度には反対だ。女性枠の制度は、生徒たちに「女子が男子ほど優秀ではないため、特別な優遇が必要だ」と思わせるかもしれないからである。

女性:女子枠創設に賛成だ。なぜなら、入試という影響力の強い要素において、「京都大学という名門大学が」「理系の女子を求めている」、つまり、女子の理系分野での社会進出を、京都大学が支持・支援するという、強いシグナル・メッセージを示すことができるからだ。

 これは、受験生やその親、高校教員だけでなく、社会を変化させることのできる取り組みだと思う。

女子枠への賛否について、学生たちはメッセージ共有アプリDiscordでも活発に議論した女性枠への賛否について、学生たちはメッセージ共有アプリDiscordでも活発に議論した
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女性:女子枠について、現時点では議論や説明が足りていないと思う。特に現役世代の男子から不満が出るのは当然だと思うので、不公平感の払しょくのため、もっと大学側が情報発信すべきだ。

 あいまいなままでは、理系の女子学生が否定的なラベリングを受ける可能性がある。

男性:一つ注意すべきことは、女性枠導入の影響は、恐らくかなり後に出てくるだろうということである。つまり、数年やそこらで「女性枠導入は無意味だった」と切り捨てるべきではないと思う。少なくとも10年は必要なのではないか。