テイラー・スウィフト氏はハリス支持を表明するか

 そして、バンス氏の暴言について、チャーリーXCX以上に破壊力のある発言を期待されているセレブもいる。「ポップの女王」とも呼ばれるテイラー・スウィフト氏である。

ハリス氏への支持を表明するかが注目されているテイラー・スウィフト氏(写真:REX/アフロ)

 昨年末米タイム誌の「今年の人」に選ばれた彼女は、同誌表紙で愛猫ベンジャミンと共に写り、まさに「子なしのキャット・レディ」を体現しているからだ*1

*1Will the most famous ‘childless cat lady’ of them all now declare for Kamala?

 スウィフト氏は2020年の大統領選において、バイデン・ハリス両氏への支持を表明している。インスタグラムだけでも3億人近いフォロワーを誇る彼女が今回の大統領選でハリス氏の「bratさを支持」したとしたら、どうなるだろうか。

 どちらの政党支持であっても、米国の若い層が自分たちの社会を形作る政治に関心を持つことは、大切なことだろう。そして願わくば、トランプ陣営が2016年の大統領選以来繰り広げてきた「bratじゃない(ダサい)ヘイト戦略」が、すでに過去の遺物であることを証明してもらいたいものである。

楠 佳那子(くすのき・かなこ)
フリー・テレビディレクター。東京出身、旧西ベルリン育ち。いまだに東西国境検問所「チェックポイント・チャーリー」での車両検査の記憶が残る。国際基督教大学在学中より米CNN東京支局でのインターンを経て、テレビ制作の現場に携わる。国際映像通信社・英WTN、米ABCニュース東京支局員、英国放送協会・BBC東京支局プロデューサーなどを経て、英シェフィールド大学・大学院新聞ジャーナリズム学科修了後の2006年からテレビ東京・ロンドン支局ディレクター兼レポーターとして、主に「ワールドビジネスサテライト」の企画を欧州地域などで担当。2013年からフリーに。