「下請けいじめ」や「虚偽記載」と同列に語っていいのか?

 一部報道では、古くは25年ほど前から下請法違反が行われていた可能性があると報じられており、TCDが公表する下請法違反の件数がさらに増えるかもしれない。

 西脇社長は会見で、下請法違反についてこれまで自社での認識がなかったと説明している。その上で、法令遵守していなかったことに対して謝罪した。

アフターマーケット市場のイメージ。東京オートサロンにて(写真:筆者撮影)

 下請法違反といえば、日産の事案が記憶に新しいところだ。日産は第三者による調査を行い自社の責任の所在を明らかにした上で、再発防止に向けた社内体制の変更を発表した。ただし、取引先からは日産に対して取引の方法について厳しい声が挙がっていることは事実だとして、日産として取引先各社と丁寧に話し合うとしている。

 一方で、不正に対する謝罪会見といえば、トヨタ、ダイハツ、日野、ホンダ、マツダなど、型式指定の申請に対する認証不正があった。

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 これらは、国への提出データの「虚偽記載」である。こうした点も踏まえて、6月に都内で、国土交通省 物流・自動車局の幹部と一連の認証不正に対する意見交換を行ったが、その際にも同幹部は「故意に行った虚偽記載であり、現行車について実施した出荷停止の処分は極めて重い」という認識を示した。

 こうした、日産やトヨタなどで各種の不正が起こった理由の根源は、企業としてのガバナンスに対する認識の甘さにある。今回のTCDの事案についても同様だ。

 だが、TCDの事案については、他の事例とは違うアフターマーケットという事業領域の影響が少なくないと、筆者は見る。