性行為の精神的効果

 セックスの健康への具体的な効能は、肉体的なものだけではない。

 セックスをしている最中に脳内で機能する神経伝達物質の一つ、エンドルフィンは気分を高揚させ快感や多幸感をもたらすことから、脳内麻薬と呼ばれている。

 また、女性の特有の機能に必須なホルモンであるオキシトシンがたくさん分泌されることで、脳の快楽中枢で前脳にある神経細胞・側坐核(そくざかく)が活性化される。

 オーガズム・性的快楽の絶頂に達することで、多幸感をもたらす脳内麻薬・エンドルフィンや、親密感を促進するオキシトシンといったホルモンの分泌が活発になり、より全身の血行がよくなるため健康への効果が顕著となる。

 オーガズムとは、強い快感を生んだ後に骨盤まわりの筋肉のリズミカルな痙攣を伴い、性器と肛門を取り囲む下部骨盤筋群の高速で連続的な筋収縮を伴う弛緩状態に至る現象である。

 オーガズムに達すると、安心感、幸福感をもたらすオキシトシンは、通常の5倍に跳ね上がる。

 また、性行為はリラックス効果やストレス緩和に有効であり、2週間毎日性交した人は、ストレスに対する血圧反応性がより優れていたという。

 性行為は心身の健康を保つ効果があり、いつまでも若々しくいるためには適度なセックスの継続が有効なようだ。