残高がゼロになる「団信特約」をつけるのが安心

 住宅ローン破綻に陥らないためには、不測の事態に備えて保険に加入しておくのも大切だ。

 住宅ローンには、団体信用生命保険(以下、団信)がついていて、本人が亡くなったり、高度障害に陥ったりした場合、残高がゼロになって、残された人には住宅ローンのない住まいが残されることになる。この通常の団信の保険料は金利に含まれ、別途負担は生じない仕組みだ。

 しかし、通常の団信だけでは、亡くなった人分の残高がゼロになるだけで、完全に残高はゼロにはならない。50%ずつのペアローンだとどちらかが亡くなったり、高度障害に陥ったりしたとしても50%分はローンが残ってしまう。ローン支払い額は減っても返済は続くので生活が厳しくなりかねない。

 そのため、どちらかが死亡したときにはゼロになるような特約をつけておくのが安心だ。保険料は若干高くなるが、安全・安心のためには欠かせない。

 これからの時代、住宅ローン金利が上がり、価格相場が下がる可能性が極めて高く、何かとリスクが大きくなるので、住宅購入や住宅ローン計画にはより慎重な姿勢が求められる。

【山下和之(やました・かずゆき)】
住宅ジャーナリスト。住宅・不動産分野で新聞・雑誌・単行本などの取材、原稿制作、各種講演、メディア出演などを行う。『住宅ローン相談ハンドブック』(近代セールス社)、『はじめてのマンション購入絶対成功させる完全ガイド2022─2023』(講談社ムック)などの著書がある。