最初に2車線で開通、2001年に4車線に

――資料によると現在の手賀大橋は2代目で、1997年に暫定2車線で開通し、4年後の2001年に4車線になったそうです。後から車線を追加したということですね。

吉川:先に2車線(片側1車線)で開通し、その後に追加して4車線(片側2車線)にするというのはよくあるケースです。

 設計図を確認できていないので推測になりますが、写真で見る限り上り下りの交通路は構造的に独立し、橋面工(床版と舗装、上下線の境の柵など)も分離しているように見えますね。

手賀大橋は上り下りが構造的に分離しているように見える(写真:kuma/PIXTA)手賀大橋は上り下りが構造的に分離しているように見える(写真:kuma/PIXTA)

――TV画面に手賀大橋が映ったとき、アーチの裏側というのでしょうか、幾重にも鋼材が層になっているのが印象的でした。先生が先ほど挙げられた隅田川の蔵前橋も、アーチの裏側が同じような感じでした。アーチが束になって上からの荷重をがっちり支えているのが、かっこいいなぁと思います。

手賀大橋を支えるアーチを橋下から見る(写真:’90 Bantam/PIXTA)手賀大橋を支えるアーチを橋下から見る(写真:’90 Bantam/PIXTA)

吉川:橋の下からは、橋脚に支えられたアーチの威容が垣間見えます。一つのアーチが5面の鋼製アーチで構成され、これが2セットあるように見えます。最初に2車線が完成したときに1セット、そのあと2車線の増設時にもう1セット追加されたということでしょう。

狩山夫妻は2001年ごろ手賀大橋を訪れた?

――先生、私は狩山夫婦が手賀大橋を訪れたのは、2人が結婚して間もない新婚時代ではないかと考えています。

吉川:どうしてですか?