アーチが連続することの美しさ
――手賀大橋は、いくつもの連続したアーチが特徴的です。日本中にアーチ橋はたくさんありますが、これだけ連続したアーチの橋は珍しいように思います。キムタクがアーチ橋の魅力を語るロケ地として、ドラマ制作チームが手賀大橋を選んだのは個人的にはなかなか渋くていい選択だなと感じました。
吉川:手賀大橋は、11もの支間が連続した多径間連続アーチ橋です。
ミニ知識:支間と径間
橋の上部構造と下部構造の接点にある部材を「支承(ししょう)」と呼ぶ。2つの支承の間を「支間(しかん)」、支間の長さを支間長と言う。「径間(けいかん)」も類似の意味を持つが、少し違いがある。
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アーチ橋にもいろいろあって、深い渓谷にかかる単径間のものや、手賀大橋とは逆向きのアーチ(龍神大橋もそうでしたね)などさまざまです。橋オタクの狩山部長は、その中でも多径間連続アーチ橋が好みなのかもしれませんね。
手賀大橋のほかにも、蔵前橋(東京都台東区/墨田区)、上田ローマン橋(長野県上田市)、南風原(はえばる)高架橋(沖縄県西原町/南風原町)など、魅力的な連続アーチ橋があります。狩山部長の気持ちを代弁すると、複数支間の連続アーチ群が、行き交う車両を“しっかり支えている感”がまたいいのでしょう。
![南風原高架橋(えぬ, Public domain, via Wikimedia Commons)](https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/d/a/450/img_da86758da321f8eea9fb31c9d680221043709.jpg)