テレビ朝日のドラマ「Believe―君にかける橋―」の第2回(2024年5月2日放送)は、主人公の狩山陸(木村拓哉)が収監されている刑務所での脱獄計画を主軸として、過去のエピソードを織り込みながらの展開だった。

 無実の受刑者が脱獄を図る名画「ショーシャンクの空に」を思わせる緊張感のある内容だったが、そんな中で視聴者を和ませたのが夫婦で眺めるアーチ橋のシーンだった。Webサイト「土木ウォッチング」やFacebookページ「Discover Doboku」を運営する吉川弘道氏(東京都市大学名誉教授)に、「アーチ橋」について語ってもらった。

(牧村あきこ:土木フォトライター)

※第1回の放送に関する考察はこちら。
実際の“龍神大橋”はどこにある?なぜ落ちた?

――第2回終盤に、狩山陸と妻玲子(天海祐希)夫妻が、橋を眺めながら語り合う回想シーンがありました。いかにその橋が素晴らしいかを熱く語る夫と、それをさらっと受け流す妻の掛け合いの妙がいいなと思いました。

 調べたところ、あの橋は千葉県柏市と我孫子市を結ぶ全長415mの手賀大橋でした。川ではなく手賀沼という沼に架けられている橋です。

吉川弘道氏(以下、吉川):手賀沼は東西に細長い沼で、東端と西端は直線距離にして約7kmもあります。手賀大橋は沼の中央を南北に縦断する場所に架けられていて、地域交通の要として大事な役割を担っているようですね。

手賀大橋全景(写真:a_text/PIXTA)手賀大橋全景(写真:a_text/PIXTA)