選挙資金先細りのトランプはついに神がかり、聖書販売に乗り出す
バイデン陣営は元大統領らが総出で多額の資金集めに成功
2024.4.2(火)
高濱 賛
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3月28日、ニューヨークのラジオ・シティ・ミュージックホールで開かれた大規模集会には、ビル・クリントン、バラク・オバマ両元大統領が駆け付け、バイデン再選のための政治資金提供を呼びかけた。
舞台にはラッパーの女王、クィーン・ラティファ、歌手のリゾ、俳優のベン・プラットらが参加。
8年間コンビを組んだオバマ氏は、「特権に恵まれない人々のために闘う男。それがジョー・バイデンだ」とバイデン氏を称えた。
バイデン陣営によると、この集会では2600万ドル(約39億円)超の献金を集めた。トランプ陣営が2月の1か月間に集めた2000万ドル(約30億円)を一晩で上回った計算だ。
(variety.com/biden-harris-fundraiser-radio-city-music-hall)
トランプ氏が「金欠」状態の今こそ、バイデン氏はカネに糸目をつけない選挙キャンペーンを繰り広げる。
イスラエルとの不仲、ウクライナ支援の遅延など外交面でも厳しい状況が続いている。
その最中、イスラエルと共に「最も重要な同盟国」である日本から岸田文雄首相が訪米する。
バイデン氏にとっても、自民党の「裏金疑惑」でよれよれの岸田氏にとってもグッドタイミングとは言えない日米首脳会談だ。岸田氏は米議会で演説する。
かつて米議会で強固な日米同盟を謳い上げた安倍晋三首相(当時)の二番煎じのような気もする。
今回の岸田訪米について、米主要紙の編集幹部は「大々的に報道するとすれば、日本製鉄によるUSスチール買収問題だ」と予想している。
バイデン氏にとっては、支持基盤の労組が買収に反対しており、どう出るか。日米にとっては久々の経済摩擦になりうる。
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