MLB開幕戦、サンディエゴ・パドレスとの一戦に臨んだ大谷翔平選手、左が解雇された通訳の水原一平氏(3月20日、写真:西村尚己/アフロスポーツ)

エンジェルズ時代から賭博で借金地獄

 本拠地での開幕試合を5日後に控えたドジャーズが火だるまになっている。

 今や野球道を極めた「世紀のユニコーン」というだけでなく、その人品骨柄からも世界中の人たちから尊敬されている大谷翔平(29)にスキャンダルの火の粉が降りかかったからだ。

 1週間前には「大谷翔平の旅」と題する大特集を組んだ地元紙ロサンゼルス・タイムズが3月20日、「ショーヘイの通訳兼アシスタント、窃盗容疑で訴追」(Ohtani assistant accused of theft)とすっぱ抜いたのだ。

latimes.com/gambling-story

 それを追って、米スポーツ報道の専門チャンネル、ESPNは水原氏の生の声を報じた。

「通訳の水原一平は『私が賭博で作った借金を翔平が立て替えてくれた』と語った」

espn.com/dodgers-shohei-ohtani-interpreter-fired-theft

 大谷選手の弁護士は直ちに「ショーヘイは被害者だ」と反論した。借金は450万ドル(約6億8000万円)。

「勝ったことはなく、沼にはまって借金がどんどん膨れ上がった」(水原氏)

 水原氏は韓国ソウルでのサンディエゴ・パドレスとの第1試合後、クラブハウスにいた選手たちに「私はギャンブル依存症にかかってしまった」と漏らしていた。

 すでにこの件で米連邦捜査局(FBI)から尋問を受けた後だったのだろう。公表される前に「違法博打とは知らず、巻き込まれた」と予防線を張ったつもりだったと思われる。

 その前にオーナーのマーク・ウォルター氏が水原解雇を選手全員に伝えていた。