歴史浅いロシアの大統領制

 ロシアの大統領制の歴史はそう古くはありません。1991年に旧ソ連が崩壊した後に始まった政治体制です。それ以前は社会主義国家で、周辺のベラルーシやウクライナ、ウズベキスタンなどの周辺国も抱え込む広大な連邦国家「ソビエト社会主義共和国連邦」(ソ連)でした。ソ連共産党による一党独裁が続き、党内で選ばれた書記長が国の最高指導者となる仕組みが続いていました。

 ソ連末期の共産党書記長だったゴルバチョフ氏が大統領を名乗ったことがありましたが、国民の直接投票で選ばれたものではありません。したがって、初代大統領は一般にソ連崩壊後のロシアを率いたエリツィン氏とされています。エリツィン氏は1991年の大統領選で当選して1993年に新しい憲法を制定し、新生ロシアの骨格をつくりました。

ロシアの歴代大統領(フロントラインプレス作成)図:フロントラインプレス作成
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 激しい政治対立を経た上に制定された憲法によって、大統領には元首として強大な権限が与えられました。議会下院の解散権を握っているほか、法律に署名する、大統領令を発するなどの権限も持ち、軍の最高司令官でもあります。当初4年だった任期は、2012年から6年に延長されました。