フリーダム・コーカスとトランプのつなぎ

 トランプ氏の「あだ討ち」作戦は、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員(49=ジョージア州選出)*2を「つなぎ」に使い、フリーダム・コーカスの下院議員たちを動かした。

*2=グリーン氏は、今や保守系メディアでは頭文字をとってMTGの愛称で呼ばれている。同氏は、今年初めまでフリーダム・コーカスのメンバーだったが、2023年に除名処分を受けている。単独でマッカーシー氏の下院議長承認したことや本会議場でフリーダム・コーカスの女性同僚議員、ローレン・ボーバート下院議員への侮辱発言も要因になっている。

 そのグリーン氏は、当選1回の新人議員だが、今やトランプ氏の側近中の側近。常に拳銃を身に着けていると噂される。

 連日のようにトランプ氏と連絡を取り、指示を仰いでいるという。トランプ刑事被告人の出頭する裁判所には必ず姿を見せている。

 トランプ氏が連邦地裁に起訴されると聞くや、こう叫んだ。

「すべて政治的な策略だ。政敵を暗殺する共産国家と同じ手口だ。議会共和党は奴ら共産主義者を召喚して、こんなバカげたことをやめさせるべきだ」

fox10phoenix/donald-trump-arrested-elon-musk-predicts-landslide-victory-presidential-2024

 トランプ氏はグリーン氏を使ってフリーダム・コーカスの幹部議員数人にこう伝えた。

「マッカーシー氏に『バイデン弾劾訴追を進めなければ、お前(マッカーシー氏)を下院議長から引きずり下ろすぞ』と伝えろ」