米共和党のミッチ・マコネル上院院内総務（8月5日撮影、写真：AP/アフロ）

共和党重鎮、記者会見でまたも発語障害

　米上院共和党トップのミッチ・マコネル院内総務（81）が8月30日、選挙区のケンタッキー州で記者団らの質問に答えていた際、30秒以上言葉を発せず、凍りついたように立ちすくんでしまった。

　同氏が公の場でふらつき、発語障害に陥ったのは、6月の米議会内での記者会見以来、2度目。同氏はその後、記者会見を中断し、付き添いとともに退場した。

　同氏の広報担当者は「今日の記者会見中に一瞬ふらつきを感じ、一時中断した」と語った。

　担当医は「しばしば起こるふらつきは3月に起きた脱水症状の後遺症や転倒した後遺症で、医学的にみて職務に支障はきたさない」との見解を文書で発表した。

　普段は何でもないが、急にふらつくのだから癲癇（てんかん）ではないのか、という神経科専門医もいる。

　そうした中でテキサス州のヒューストン・メソジスト病院のギャビン・ブリッツ博士はこう診断した。

「一時的に凍りつく現象からして、パーキンソン型老年痴呆症の可能性も否定できない」

　脳細胞が変性、萎縮して、脳の働きが低下したために思っていることがきちんと話せなくなる現象は、アルツハイマー症をはじめ、脳梗塞、脳腫瘍、脳動静脈奇形からくるというのだ。

（nytimes：mitch-mcconnell-health-seizures）

　政治家の担当医が公にする診断書ほど当てにならないものはない。

　ロナルド・レーガン第40代大統領がアルツハイマー認知症に罹っていることが公になったのは、大統領職を去ってから数年後だった。