ウズベキスタンのレストランに飾ってあった民族衣装をまとった人形(筆者撮影、以下同じ)
日本で一堂に会した中央アジアの大統領たち
中央アジア5か国から首脳が集まる「中央アジア+日本」会合が12月19日から20日まで東京で行われている。
この枠組み自体は2004年からあったが、各国の大統領が揃って来日し、首脳会合を行うのは初めてだ。
5か国の中で経済規模が最も大きいのはカザフスタンであるが、筆者はウズベキスタンに注目している。
ここ5年ほどの国の急速な発展ぶりに加え、バランスの取れた外交方針、産業構造、国民性などを考慮すると、日本との相性が良いのではないかと思うからだ。
ひと昔前のウズベキスタンとは、パートナーシップと言うよりも、日本は助け、ウズベキスタンは助けられるという一方的な関係だった。
日本との繋がりが、JICA(ジャイカ=国際協力機構)を通じたODA(政府開発援助)だったのも納得である。
しかし、2016年に現在のシャフカト・ミルジヨエフ大統領が就任してから、外資を受け入れる方向に舵を切り、これまで民間企業の成長を妨げてきた闇の為替市場や外貨交換制限を撤廃。
ウズベキスタンのポテンシャルが姿を表してきた。
ウズベキスタンのダイナミックな変化には目をみはる。経済は安定的に発展し、2024年の実質GDP(国内総生産)成長率は約6.5%と、高水準である。
綿花依存をやめ、外国からの投資を呼び込んで、自動車製造、繊維や食品加工、観光、農業の近代化などに注力している。
また、人口約3500万人のうち半分以上が30歳以下で、国内の消費拡大も期待できる。
ミルジヨエフ大統領を空港で出迎えた林芳正総務大臣