帰宅困難者453万人、避難民299万人「苦難の日々」

 大地震発生が人々の活動時間帯だった時には、大量の帰宅困難者が発生する。その数は453万人と見込まれている。公共交通機関は止まってしまい、通信も遮断。家族との連絡も取れなくなる。やむなく歩いて自宅に向かうことになるのだが、そこには苦難の行程が待ち構えている。

帰宅困難者には苦難の行程が待ち受けている(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

 会社や外出先から帰宅途中も余震による建物やブロック塀の倒壊、看板の落下などによる二次災害の危険性がつきまとう。保育園や幼稚園に通っている子供たちも帰宅困難になる。帰宅困難者が一時滞在施設に殺到し、大混乱。一時滞在施設や避難所では備蓄物資が早期に枯渇する可能性も出てくる。

 停電や断水等で公共施設のトイレが利用できない状況もある。食料を確保しようにもスーパー、コンビニも被災して利用できなかったり、営業していても在庫がすぐに枯渇してしまったりといった事態が予想される。少ない商品をめぐって争奪戦からトラブルも起こり、食料確保はままならなくなる。

 数時間かけて何とか自宅にたどりついても、ライフラインが寸断され、生活できない。そして、長期間の避難所生活を余儀なくされる。