人口集中が進む東京(品川駅)写真:ロイター/アフロ

コロナ禍で東京を離れていた外国人が戻ってきている

 東京の人口が2カ月連続で過去最高を記録した。都の公表データによると、6月1日現在の推計人口は1409万347人。先月よりも5011人、昨年6月よりも6万621人増えた。

 総務省が7月26日に発表した人口動態調査結果(今年1月1日時点)では、日本の総人口は前年比で約51万人の減少で、日本人に限っては47都道府県すべてで減少となった。にもかかわらず、5月、6月と東京の人口は過去最高を更新し、不気味な膨張を続けている実態が浮かび上がった。

 今年に入ってからの東京都の人口(推計)の推移を見てみよう。

【1月】1403万4861人
【2月】1403万1030人
【3月】1402万8040人
【4月】1406万3564人
【5月】1408万5336人
【6月】1409万347人

 3月こそ前月よりも減少したが、4月以降増加に転じ、5月、6月と過去最高を更新した。日本人人口は1月に比べ2万9539人増加している。増加率は0.22%である。一方、外国人の人口は2万5947人増で、増加率は4.47%。外国人人口の増加率の高さが際立っている。コロナ禍で日本を離れていた外国人が再び戻ってきているということだ。

 6月のデータをエリア別で比べると、23区は前年同期比6万1408人増、市部は73人増、郡部・島部は860人減で、まさに「23区一極集中」の様相を示している。新築マンションの平均価格が1億円を超える23区の人口だけが突出して増え続けている。再開発が進み、どんどん高層ビルが増殖する23区の吸引力、膨張力はすさまじい。