4月28日、訪台したフランスのアラン・リシャール上院副議長と台湾の蔡英文総統(写真:ロイター/アフロ)

(山田敏弘・国際ジャーナリスト)

 5月19日から開催される予定の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を前に、台湾に関し各国の動きが活発化している。

 直近では、イギリスの与党・保守党の下院議員であるリズ・トラス前首相が、G7直前に台湾を訪問することを発表した。イギリスの首相経験者が台湾を訪問するのは27年ぶりで、英政府の「台湾支持」を示す重要なメッセージとなる。

西側の要人が次々と訪台

 3月にはドイツのベッティーナ・シュタルクワツィンガー教育・研究相が、ドイツの閣僚としては26年ぶりに台湾を訪問している。22年は、ナンシー・ペロシ前下院議長が訪問して大きな物議になったのが記憶に新しい。

 このほかにも近年、アメリカやフランスなど欧米諸国から要人が相次いで訪台し、話題になってきた。もちろん覇権的な中国の台頭を牽制する意味合いが強い。

トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めたジョン・ボルトン氏も台湾を訪問、5月1日に蔡英文総統と会談した(提供:Taiwan Presidential Office/AP/アフロ)