(国際ジャーナリスト・木村正人)
「ウクライナ軍の猛攻に耐えられず、敵は最大2キロ後退した」
[ウクライナ中部クリヴィー・リフ発]ウクライナ軍東部グループのオレクサンドル・シルスキー司令官は5月10日、テレグラムやフェイスブックにこう書き込んだ。
「東部ドネツク州の激戦地バフムート方面で効果的な反撃を行っている。前線の一部で敵はウクライナ防衛軍の猛攻に耐えられず、最大2キロメートル後退した」
「訓練されたロシア民間軍事会社ワグネル・グループの部隊を疲弊させ、ある地域ではあまり訓練されていないロシア正規軍の部隊と交代させた。敵を敗北させ退却させたのは防衛作戦の有能な遂行であった。ロシア軍は部隊を集中させ、5月9日(対独戦勝記念日)までにバフムートを攻略する意図を声高に発言していたにもかかわらず、攻略できなかった」
「わが国の防衛軍は前線を保持し、敵の進攻を阻止している。バフムートの戦いは続いている。この戦闘で敵に強力な一撃を与え、ウクライナ軍の強さを示した第3分離突撃旅団の活躍は注目に値する。(『戦争論』の)カール・フォン・クラウゼヴィッツはかく語りき。“戦争は勝利のために戦うものだ”と。ウクライナに栄光あれ」(シルスキー司令官)
「春の反攻」がついに始まったのか。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は11日、英BBC放送のインタビューにこう答えた。