ローカル線の収入は運賃だけではない

鳥塚氏:地方ローカル線は、単に運賃収入を得るための道具ではなく、鉄道をシンボルに仕立てて、多方面でビジネスを展開するのです。私は、これからの時代は、そういう経営を行わなければ、ローカル線の経営が成り立たないと考えていますし、そういう組織をつくっていきたいと考えています。

——新たな舞台として先ほど話の出た大糸線が選ばれることもありそうです。

鳥塚氏:大糸線は長いですから、気動車特急を運転するのが良いかもしれませんね。先頭車同士2両を1ユニットとして、4両編成を組む。このうちの2両の先頭形状はキハ181系に似せ、残りの2両の先頭形状はキハ58系に似せる。編成の組み方次第で、今日はキハ181系だ、今日はキハ58系だと、その日の気分でイメージを変える。

——それで通用しますか(笑)?

鳥塚氏:しますよ(笑)。あとはどうやって地域に人を呼び込む商品化の企画をして、どうやって販売して満席にするか。これは民間会社の得意の部分ですからね。