老人ホーム併設のレールパークも
——えちごトキめき鉄道は、鉄道テーマパークの「直江津D51(デゴイチ)レールパーク」も運営しています。鉄道に親しんでもらう施設として、もっといろいろな展示物があっても良いのかなと感じているのですが、この先、どんな構想があるのでしょうか。
鳥塚氏:レールパークの中に老人ホームをつくれないかなとも考えています。例えばここに5階建ての老人ホームを建てて、1階はコモンスペースにして、例えば、かつて頚城(くびき)鉄道(現在の上越市に路線のあった軽便鉄道)を走っていた機関車を保存して、2階はレストランにして、3階から5階は老人ホームにする。そうすれば、鉄道が好きなお年寄りには、格好の棲家となるに違いありません。
現職の上越市の市長が公約として掲げたものに、レールパークの建設がありましたから、この公約を実現する格好のものになります。上の階の老人ホームに住むおじいさんが、休日にはレールパークの入り口に降りてきて、入場券にハサミを入れ、自分のコレクションや、昔撮った写真を自慢する、レールパークがそんな場所になったら楽しいと思いませんか。
——入居者を募集したら、1分間で完売となるかもしれません。
鳥塚氏:観光と、福祉産業が、今が有望といわれています。ただ、観光産業に力を入れるにしても、忘れてならないことは、どの土地にもその土地の長い歴史があって、今日に至るまでに様々な出来事があった。多くの人が悲しい思いをしたこともあったかもしれないということです。
そういったその地域の歴史、風土、そこに住まう人々の気質、思いを蔑ろにしてはいけない。私にしても子供の頃は本当に小さな家に住んでいました。私の同級生も同じです。そして今でもそのような家に住まっている人もいる。