パパ活ではなく朝活でライターに目覚めたおじさん

 とある地方都市の学校法人の事務職として勤務してきたCさん(50代)も、「経験不問」の「成人案件」に取り組んだ一人だ。

 Cさんは、学校法人で人事や学生の進学・就職支援などを担当してきた。そんな堅気のCさんが、副業を模索し始めたのは、50歳になった頃だった。

「私は早起きが苦にならないほうで、もともと朝4時くらいに起きていました。仕事で家を出るのが朝6時半くらいでしたから、それまでは特に何をするでもなく、ボーっと過ごしていたのですが、この時間をもう少し前向きなことに使えないかと思うようになりまして」

 Cさんが勤める学校法人は65歳が定年だが、60歳を過ぎると給料が半分になる。Cさんは今後を見据え、朝の1時間をパソコンに向かって、何か取り組んでみようと考えた。

 まずCさんは資格を取得しようと、中小企業診断士の通信講座を受けた。朝早く起きてコツコツ勉強を始めたが、実際に取りかかってみると自分にはハードルが高い試験だと気づく。

「憧れの資格でしたが、自分には難し過ぎました。通信講座は終了したのですが、結局試験は受けませんでした」

 それでも早起きをして、パソコンに向かう習慣は定着した。

 当時、Cさんは勤務先で担当していた人事に関する専門誌に、自分の経験談などを寄稿する機会があった。

「下手な文章を書いてみることが好きでした。原稿料を5000円くらいもらったことが何回かあります。こんなふうに、執筆でお金を稼げたらいいなと」