東京・渋谷のホテル街(Joe Mabel, CC BY-SA 2.0 , via Wikimedia Commons)

「あれ、こんなところでおじさんが働いてる……」

近年、非正規労働の現場でしばしば「おじさん」を見かける。しかも、いわゆるホワイトカラーの会社員が、派遣やアルバイトをしているケースが目につくのだ。45歳定年制、ジョブ型雇用、そしてコロナ──。中高年男性を取り巻く雇用状況が厳しさを増す中、副業を始めるおじさんたちの、たくましくもどこか悲壮感の漂う姿をリポートする。

(若月 澪子:フリーライター)

借金返済のためラブホ清掃の副業

「不倫は文化」ではない、「不倫は経済」だと思う。

 ラブホテルを利用するのは今や若者ではなく、中高年や高齢者の割合が高いという。

 値上げラッシュが続くこのご時世。ラブホテルの休憩の料金は、立地や時間帯にもよるが、都内だと最低4000円はする。コスパを重視するイマドキの若者たちはラブホなんて使わない。いや、そもそも金がかかるから恋愛なんてしないという若者も多い。

 結局、ラブホを利用するのは、若者より金に余裕のある中高年ということになるのか。金がなければ恋愛も不倫もできない。

「ラブホテルに来る男性の7割は中高年ですね。中には70歳を過ぎているような、おじいちゃんも来ます。何歳になっても、楽しんでいるんだなと」

 そう話すのは、自身も中高年のPさん(56)。地方在住のPさんは1年ほど前から、本業のかたわらラブホ清掃の副業をしている。

ラブホテルの選択パネル(写真:ロイター/アフロ)