任期終了まであとわずかとなった黒田東彦・日銀総裁が採用した異次元緩和は日本経済に何を残すのか(写真:つのだよしお/アフロ)

(市岡 繁男:相場研究家)

古代ユダヤのジンクスは的中

 2022年7月21日の当コラム「経済危機と古代ユダヤの安息年、2022年の相場はどうなるのか」で、筆者は2014年にユダヤ教のラビ(聖職者)が執筆した著書の内容を紹介しました。

 それは、古代ユダヤでは7年ごとに「シェミッター」という安息年を設けて債務免除を行っていたこと、そしてそれは今も同じで、すなわち7年に1度のシェミッターの年に経済危機が訪れるということでした。

 さらにこの内容について筆者が検討したうえで、「1903年から2015年まで過去16回のシェミッターで株価が25%以上下落した年は9回もある」「次のシェミッターは、ユダヤの新年である2021年9月に始まり、2022年9月に終わる」ことを指摘しました。

 結果はどうだったのでしょうか。

 世界の株式時価総額は、2021年11月から2022年9月末にかけて26%も下落したのです。やはり今回ものジンクスは当たったと言えそうです。

 ところがです。

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