ジョブ型で年収が元に戻ったKさん
周知の通り、「ジョブ型雇用」では年齢や勤続年数は度外視される。20~30代の若手であっても、職務に適したスキルを持ち、即戦力として成果を上げられるなら、高い報酬を受け取れる。また、役職定年を迎えてアガった人でも、「役に立つ人」なら何歳でも取り立てられる。
Kさんはジョブ型の勝ち組となり、再び管理職へ返り咲いた。Kさんの年収は1400万円だそうだが、もしヒラのままなら年収600万円くらいに落ちていたという。
「ま、私はジョブ型になってよかったんだけどね。私と同じ50代なんて、リストラされた人いっぱいいるから」
Kさんの会社では、課長が30代前半、部長が30代中盤、統括部長は40代ということも当たり前になりつつある。ただ、逆に40代以上の社員のうちの7割が管理職になれない中途半端な存在となっている。このほぼ全員がリストラ候補になるという。特にバブル世代の50代はターゲットになりやすい。
「使えないおじさんはどんどん切って、新しい人に入れ替えている。切られる人を、本来は組合が守らなきゃいけないのに、組合もグルになっているから」
Kさんの会社が実施した直近のリストラでは、1000人を優に超える募集人員がマスコミでも話題になった。ただ、実際は公表数字をはるかに上回るそうだ。