連載:少子化ニッポンに必要な本物の「性」の知識
祭りとは、神社では「まつり」。仏閣の縁起にちなんで行われるのを「縁日」という。
祭りは、人間がこの自然の中に生を受けて生活を営むという心のうちに共通した喜びの表現であり、その熱狂の内にこそ祭りの真義がある。
秘語では「お祭り」が性交の俗称異名とされ、この種の名に「寝まつり」「新らまつり」といった呼び方がある。
盆踊りには本来、お盆で迎えた先祖の霊を霊界へと送り出すという意があるが、江戸時代からは、男女の出会いの場としての機能があった。
昭和初期以前、全国的に農村各地では盆踊りの後には男女が雑魚寝堂に集まり、そこで乱交が行われた。日常的な営みとは全く異なる性交体験は社会や文化の活力へと変換していったのだろう。
アスリートは性交すべきか、せざるべきか
今週、東京オリンピックが開催される。
スポーツと性には密接な関係があるが、アスリートにとって「性交は有害か否か」という議論は、かなり以前から医師、コーチ、アスリートなどの現場だけでなく、専門家たちによっても議論されてきた。
しかし、個人的な意見はあるものの、いまだ結論は見い出されていない。
古代ギリシアでは、「精液は命の水であり、人間の力の源泉」と信じられていたため、戦争の直前、戦士のセックスは禁止された。
精液が力の源泉という考え方は日本にもあり、江戸時代、貝原益軒の『養生訓』によれば「接して漏らさず」。射精をすれば体力は奪われると示している。