石油資源を巡って国際社会が紛争・戦争を繰り返してきた歴史はここで強調するまでもない事実です。同様に、やや極端かも知れませんが、今後、「データ資源」を巡って国際紛争が起こることも考えられます。そのような貴重な「(データ)資源」獲得に関して、少なくとも水面下では、「米中の覇権争い」という形ですでに激しい争いが繰り広げられています。ところがその状況に対して、私も含めた日本人は、現代社会を普通に生きている過程で、正直に言えば個人レベルでは全く対処のしようがない状況にも見えます。
LINEやFacebookは本当に安全なのか
例えば私自身のことを言えば、経産省在職中から現在まで、LINEについて、報道ベースではあり真相は不明ですが、同社の韓国政府へのバックドア疑惑などが良く取り沙汰されていたこともあり、多少の不便はあるが、自衛も兼ねてLINEは利用したことがありません。
一方でLINEは、今や日本人の情報インフラを形成している感もあり、実際に個人的に色々なチャンスを逃していると実感することもあり(例えば本来は入れるLINEのグループに入っておらず、主体的に関わりたいと感じている当該サークルから結果として疎外されています)、早晩、使わざるを得ないような直感があります。
最近、日本のヤフー株式会社(Zホールディングス)と経営統合したLINE株式会社ですが(統合会社のZホールディングスやその親会社のAホールディングス、さらにその親会社の韓国NAVER社やソフトバンクの資本関係はかなり複雑なので詳述は避けますが)、上までたどれば日韓の対等合併であると言えます。あくまで仮定の話ですが、仮に韓国政府と何らか繋がっている可能性がある同社の韓国人幹部・スタッフがいるとしたら、彼らが完全に利用者の個人情報を見ないように防ぐ手立てはないでしょう。
もちろん、幹部・スタッフが買収等されるリスクはメンバーの国籍を問わずにあり得る話ではありますので、幹部やスタッフが日本人だとしても完全にリスクフリーとはならないわけですが、一般に、重要な情報インフラであればあるほど、海外勢は必死になって、民族や家族の伝手をたどって(血縁や地縁を駆使して)何とか急所に近づいて探りにくるのが常道です。外国資本・外国人に支配されていればいるほど、より、その国家的・社会的リスクは高まるのです。そんな中、特にLINE株式会社は、日本企業の仮面は被りつつ、資本関係はもちろんのこと、実質的に韓国人(特に表面上No2の慎ジュンホ氏が事実上の社長であるとの声も聞かれます)が支配してきたとも言われています。
今回の騒動でも、お詫びの会見に登場したのは3人とも出澤剛社長をはじめ日本人幹部であり、同社のホームページに主要役員として出てくる約半数の韓国人たち(12名中6名。それぞれ、表面上の序列としては、2・4・5・6・7・12番目の表示と中枢を占めています)は、悪く解釈すれば、「表に出て来てのお詫びを日本人幹部に押し付けて裏に隠れた」と見えなくもありません。仮に、日本社会の反発を慮っての「作戦」だとすると、より悪質との感も拭い得ません。