「清浄野菜」とサラダ油で発展した戦後のサラダ文化

「栄養と料理カード」でたどる昭和レシピ(12)サラダ

2020.04.17(Fri)三保谷 智子

ドレッシングは多種多彩に――昭和48年

1973(昭和48)年1月号の「栄養と料理カード」は、「料理の基本」としてフレンチドレッシングとそのバリエーションを収載。写真では4種、裏面ではドレッシング8種を紹介している。彩りも豊か。応用は自由自在。
拡大画像表示

 ドレッシングのバリエーションを紹介する「栄養と料理カード」もあった。

「フレンチドレッシングとそのバリエーション」では、サラダ油の応用は大豆油、綿実油、コーン油、オリーブ油などを、とある。酢はワインビネガーを使うと芳香があり、柑橘類の搾り汁もよいと解説している。

 筆者は『栄養と料理』の編集の仕事について40年になるが、入職当時は、油といえば天ぷら油かごま油かサラダ油、酢といえば米酢か醸造酢が一般的だった。材料の表記は、炒め物や揚げ物に使う油は「油」、野菜サラダに生で使う油は「サラダ油」と表記していた。

 現在は、油ならオリーブ油、グレープシード油、アマニ油、エゴマ油など、酢にしてもワインビネガー、バルサミコ酢など、各国の油や酢が自由に手に入るようになり、料理によって油も酢も使い分けるほどになった。世界中の食文化を取り入れて豊かな食生活を楽しんできたのである。我が家ではオリーブ油は常備しているし、りんご酢、バルサミコ酢、黒酢、シェリー酢まであって料理によって使い分けている。海外で覚えたり、レストランで味わって加えたりした。実に幸せなことだ。

 一方で、市販のドレッシングは多種多様にあり、スーパーの棚を占めている。料理を作り慣れない人には便利なものだ。コンビニではサラダに好みのドレッシングを選ぶこともできる。

料理を作ることへの喜びを感じて

 今年になって、外食の機会が減り、自宅で料理を作る人も増えたのではないだろうか。今、目に見えない感染症の侵襲に、人々は緊張状態にさらされている。筆者は「今は辛抱の時」と気持ちを切り替えて、料理を手作りすることへの喜びを感じたり、新しい料理に挑戦したりしている。

 コロナ禍の収束後にはどんな社会が待っているのだろうか。世界史に記録される転換期にあることを感じるが、一人ひとりの平穏無事な日々の暮らしが守られるように祈り、自身の行動を律している。

いかがでしたか?
JBpress をブックマークしましょう!
Twitterで @JBpress をフォローしましょう!
Facebookページ に「いいね」お願いします!

この連載記事のバックナンバー
トップページへ戻る