「清浄野菜」とサラダ油で発展した戦後のサラダ文化

「栄養と料理カード」でたどる昭和レシピ(12)サラダ

2020.04.17(Fri)三保谷 智子

 1955年以降、本誌では西洋野菜の紹介やサラダの企画が続く。昭和30年代では「洋野菜のいろいろ」「野菜サラダのコツ」「特集・西洋野菜百科」「夏のサラダ32種」「カメラルポ 清浄野菜」「特集・野菜いっぱいの料理」などがあり、西洋野菜の普及やその食べ方、サラダの料理法の普及に力を入れていたことが分かる。

西洋野菜14種、野菜の冷蔵ケース、清浄野菜認証マーク――昭和31年

1956(昭和31)年7月号のグラビアと記事「清浄野菜を食べましょう」。アスパラガスの和名は「西洋うど」。ビーツやルバーブがすでに日本で栽培されていたことに驚く。野菜の衛生と鮮度を保つための冷蔵ケースを備えた店は珍しかった。
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 1956(昭和31)年の「洋野菜のいろいろ」では「清浄野菜を食べましょう」として最新の野菜の売り方を紹介する啓蒙記事がある。

 誌面では化学肥料を用いれば寄生虫の心配なく生で食べられると強調しており、有機野菜栽培が好まれる傾向にある現在とは相当事情が異なることが分かる。

 グラビア写真にある「東京青山の清浄野菜専門店」は1953(昭和28)年に開業した日本初のスーパーマーケット「紀ノ国屋」。駐留軍やその家族の宿舎、代々木の「ワシントンハイツ」(1964年東京オリンピックでは国立競技場、選手村となり、終了後返還された)からも近く、在日外国人が安心して買い物ができる店として評判だった。

 清浄野菜についての解説ページでは、認証の方法や神奈川県の認定証が紹介されている。保健所から検査員が出張して耕地や収穫物の寄生虫卵検査を行い、合格品には認定証を貼付し、不合格品は「普通野菜」として販売されていた。

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