進駐軍の要望で始まった「清浄野菜」の栽培――昭和29年

1954(昭和29)年3月号「清浄野菜の話」。食品衛生の話題も積極的に記事にした。当時の食生活は貧しく、米の食べ過ぎでおかずが少ない栄養不足状態。1日1回はパン食にして牛乳やバターなどをとろう、という啓発運動もあった。油の摂取量は世界最下位で1日1人あたり5g程度(必要量は脂肪として1日30g)。
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 1954(昭和29)年3月号の誌面で厚生省(現・厚生労働省)食品衛生課担当者が、発酵未処理のし尿を肥料にするために土壌が寄生虫に汚染され、うかつに生野菜は食べ

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