熟成期間によって色が変わる味噌(写真:Getty Images Plus)

お味噌のことを知った後は、レシピが知りたい!
そんな声にお答えして、みそ探訪家の岩木先生が考案した簡単レシピをご紹介。火を使わないで作る味噌汁や混ぜるだけのスイーツなど、思わず噓でしょ⁈と言いたくなる驚きのレシピが登場します。

WEBメディア『シンクロナス』にて暮らしの知恵や健康に役立つ情報を発信するコンテンツ「ベッキーのごじあいLIFE」。本稿は【味噌編】から一部をお届け

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味噌に色の違いがあるのはなぜ?

岩木先生「お味噌って地味に思われがちなんですけど、実は結構カラフルで可愛いんですよ。基本の種類としては、米味噌、麦味噌、豆味噌があって、麹の種類が変わると味噌の種類も変わります。最も一般的なのが米麹で作られた味噌で、その次が麦麹、豆麹で作られた味噌です」

ベッキーのごじあいLIFE#味噌編より

岩木先生「基本的には熟成の期間によって色が変わり、期間が長くなるにつれてだんだん濃くなっていきます。通常は大豆を蒸す味噌屋さんが多いんですけど、白味噌を代表する西京味噌は色を薄くしたいので煮て作ります。お水の中にあえてその栄養成分を逃がすことで、旨味は減ってしまうんですが、色は綺麗に仕上がります」

ベッキー「そうなんだ! 白味噌って何かが添加されてるのかと思ってました」

岩木先生「添加じゃないんです。大豆自体の皮を取り除くと色が綺麗になるので、白味噌を丁寧に作ってるところは、皮を取り除いた大豆で煮て作って、煮こぼしも何度もすることで白い色が綺麗になります」

表記を見ただけで味噌の味が分かるコツ

岩木先生「まとめると色が白いものが大体1週間~1ヶ月ぐらいで、どんどん時が経って半年、1年と色が濃くなります」

 お店で買う時に、表記を見ると味の特徴もわかるんだとか。

岩木先生「実は麹の量と塩の量をチェックしていただくと味わいが分かるんです。色の似た赤味噌を2つ用意したんですが、裏の表記の塩分のところをご覧ください」

ベッキーのごじあいLIFE#味噌編2より

ベッキー「ひとつが8.7グラム(右)、もうひとつが12.2グラム(左)」

岩木先生「見た目は同じでも、食塩相当量という塩分の表記を見ると違いがあります。塩分だけ見ると、左のお味噌が塩分しっかりめです。」

ベッキーのごじあいLIFE#味噌編2より

岩木先生「次に麹の量を確認してみましょう。麹は原材料の順番でわかります。先に大豆が書いてあったら、大豆の量の方が多いか、麹は同量。米や麦が先に書いてあれば、麹の量の方が多いんです。麹が多いと甘みの方が強いお味噌なので、右の方が麹が多いということになります。そうすると右は、麹が多くて塩分がちょっと優しめな甘いお味噌、左は塩味がしっかりしているお味噌だということが分かります」

ベッキー「試食してないのに分かっちゃうんだ! 面白い!」

岩木先生「実は、食パン1枚半とお味噌汁1杯の塩分ってほぼ一緒なんですよ。健康のためや腸活のためにお味噌取りたいけど減塩したいわっていう人は、食パンにウインナー、醤油をかけた目玉焼きを食べるよりは、お味噌汁1杯食べた方が一日に必要な塩分が取れると思います。表記的に塩分が低いものを選ぶのではなく、豆味噌のような旨味が強いタイプを選んでもらうと、使う量が少なくて済むので自然に減塩することができます」

ベッキー「改めて表記を見るとタンパク質とかも結構違いあるんですね」

岩木先生「大豆を多く使っていればタンパク質が増えますし、麹が増えてくると糖分が増えてきます。タンパク質をしっかりとりたい方はタンパク質多めの味噌、食べやすいお味噌がいい人は、甘めのお味噌を選ぶといいと思います。例えば、塩の表記を見てみると、ミネラル分が多いお塩を使うと発酵が早くなるのであえて使ったり、天日塩とか、伝統岩塩を使っているものあります。どういう思いで作ってるのかな?って、作り手さんの思いのところまで皆さん考えてもらえるようになって、味噌の種類や塩の種類に注目すると、お味噌選びが楽しくなりますよ」