東日本大震災が発生してからまもなく1カ月が経とうとしている。津波に飲み込まれた街では、津波が残した残骸の跡片づけが少しずつ進み、復興に向けて街全体が動き始めている。一方、やはり一部が津波に飲み込まれてまだ多くの行方不明者がいる街では、福島第一原子力発電所から半径30キロ圏にあるために、復興にはほど遠い状況だ。

4週間目に東北を襲った大地震

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 3.11の大震災が発生してちょうど4週間目の4月8日金曜日を迎えようとする直前、7日午後11時過ぎに東北地方を震度6強、マグニチュード7.1の強い地震が襲った。

 マグニチュード7.0以上の余震はこれで3回目。しかも今回は最も陸地に近いところが震源地だったため、揺れの大きさは3月11日の本震以上とも言われる。

 実際、私が泊まっていたお湯の出ない仙台のホテルでは、テーブルの上の物がほとんど床に落ち、ベッドは何十センチも右へ左へと大きく動いた。

 まもなく停電が襲い、明け方まで灯がつくことはなかった。朝の市内は、あちこちで信号の灯が消えている。

 停電している地域が多いせいだろう、本来は早朝から営業しているはずのファストフード店もほとんど開いていない。

 そのためか、仙台の目抜き通りの一角にあって、たまたま夜明け前に停電から復旧したため、急いで店をオープンしたという牛丼店には、朝6時過ぎという時間帯なのに、次々と客が吸い込まれていく。

 「あらやだ。いっぱいよ。待ちそうだからやめましょう」。店内を何度も覗き込んでいた若い男女4人組は、次々に客が入っていくのを見て残念そうに店を後にした。

 近くには世界的に有名なハンバーガーチェーンのお店もあるが、店は閉じられたまま。仙台は中心地区でもまだガスが通っていない。このため、停電とは関係なく店をしばらく休業にしているところも多いという。