第1は機械学習など人工知能のアルゴリズムの進展と、ベイズ推計などそれらを支える数理メカニズムの精緻化。
第2はセンサーとネットワークの高度化。端的に言えば米国風にはIoT、欧州風にはスマート化。
両者の合流地点として「自働運転」のテクノロジーを考えると、大きく漏らすところがないと思われます。
ポイントは何かと言えば「センシング」なんですね。
従来の車は、要するに走るものだった。出力一辺倒で、周囲の環境をセンシティブに感じるといったことが、基本的にはなかった。
スーパーラーニングも結果的に全く同じことを、すでに20~30年前から前提にしています。
ただ単に、早く読める、打てる、作れる、といった一面的なアウトプットで物事を考えても、しゃかりきなだけで、実際には頭打ちにしかなりません。
「キーボードを早く打てればいいんだ!」というのは、旧来型の自動車と同様、出力ベースで物事を考えるアプローチと言えるでしょう。
実際には、そういう考え方だと、大した効果は望めません。
重要なのは、自働運転車やIoT同様、センシティブであることです。ピアニストの指先はキーを「押す」以上に「接触して感じる」つまり「触知」することに多くの注意資源を用います。