今週は川崎市で起こった少年殺害事件に関する記事がトップを含め上位に多数入っている。やはり身近に起きた事件への関心は高い。と同時に今回の事件はイスラム国による日本人人質の殺害に似た残虐性があることから、より注目を集めたようだ。
イスラム国、ナチス・ドイツに似た残虐性
その点を考察しているのが東京大学の伊東乾准教授さんの「川崎市の少年殺害事件とイスラム国の相関関係」である。
さらに同じ伊東さんの記事でトップの「川崎市の少年殺害事件に潜む、どこにでもある危機」は、この事件が一握りの危険分子によるものではないという指摘だ。
暴力団でなくとも組織という存在はそこから抜けようとしたり反旗を翻したりする者に手厳しい。
それが行き過ぎると今回のような事件に発展する。私たち自身の中に潜む残虐性について改めて考えさせられる。
伊東さんはさらに20位の「川崎市少年殺害事件とナチスドイツの忌むべき類似点」で、ユダヤ人をアウシュビッツに送り込んだナチス・ドイツとの類似点を指摘する。
なお、この記事中で引用されている週刊新潮は、容疑者の少年を写真入りの実名報道しているという。そして、売り切れが続出しているそうだ。
ネットでは早くから写真や実名が流されていたが、18歳から参政権を認めようという議論の最中にあって、この問題についても考えさせられる。
さらに伊東さんは15位で「中国が原発建設を本格化、その意味を考える」を書いている。川崎市の事件とは全く異なり、中国が原発を大量に新設することをどうとらえるかは、日本人にとって重要ではないかと指摘する。
これ以外の記事では、中国で知らないうちにエイズが蔓延しえいるという「希薄な衛生意識と政府の隠蔽体質、エイズ患者を生み出す中国の病い」(11位)という記事は衝撃的だった。
また、韓国で姦通罪が違憲と判断されたという記事「韓国で姦通罪廃止へ、コンドーム会社株が急騰」(13位)も関心が高かったようだ。
12位の「米メディア、ホンダの社長交代で一斉攻撃」は日本にいる外国メディアの特派員が取材や勉強をする時間がなく、誤解を呼ぶような記事を世界に向けて発信しているという内容。
ネットで世界が近くなっているなかで、そのネットが誤った記事の配信を促しているというのは大変に怖いことである。