中国が軍事パレード開催へ、「日本を震え上がらせるため」 報道

北京・天安門広場で行われた建国60周年の国慶節の軍事パレード(2009年10月1日撮影、資料写真)〔AFPBB News

 米国議会の超党派による「米中経済安全保障検証委員会(US-China Economic and Security Commission)」の委託によってランド研究所から提出されたレポート「未完の中国軍事変革:人民解放軍の弱点に迫る(China's Incomplete Military Transformation: Assessing the Weakness of PLA)」が注目を集めている。日本語で読める紹介記事もあるので、レポートの詳細についてはここでは触れない。

 人民解放軍の弱点を、制度面と戦闘能力の面から分析したこのレポートは、米国の中国専門家の分析に加え、中国国内で発表された論考にも依拠したものであり、西側の観点と中国国内の意見を総合した研究として興味深いものとなっている。

党の軍隊でありながら極めて独立性が高い

 ここで筆者が注目したいのは、人民解放軍の制度面での弱点である。戦闘能力の面での問題点は、中国の国防予算の増額などこれまでの趨勢が今後も維持されていけば、早晩解決されるであろう。しかし、制度面における問題点は、そう簡単に解決できない。カネと時間をかければ解決できるというものではないからである。

 ここでは、このランド研究所のレポートでも触れられている人民解放軍の制度面での弱点について、筆者なりに敷衍(ふえん)して分析を試みてみたい。