――生け簀…ですか…。

芳井 そう、入れ喰いです。ちなみに箱根熱海方面に行くこの道路は、県外からの旅行者も結構走ってますが、他府県ナンバーは狙い撃ち。何故ならゴネたりすると後日、遠隔地から呼び出されたりして面倒なので、素直に払ってくれる。

 あと、『23キロ』という数字も違反者を納得させる絶妙な数字なんです。反則金額や点数の関係で、20キロぴったりとか30キロ以上とかにするとモメやすいので、相手が納得しやすい数字を作るんです。ちょうどいい塩梅の数字が『23キロ』なんですよ。実際にこの数字を捏造されているケースはかなり多いです。

神奈川県警と徹底抗戦

――23キロ、ですか……。小田原厚木道路を走行中、23キロオーバーで捕まったことがある人はぜひ連絡をいただきたいものですね。で、芳井さんはその後どんなアクションを起こされたのですか?

芳井 神奈川県警による明らかな不正検挙を確信した私は、現場検証を行うよう求めました。そこまで要求する人なんてあんまりいないでしょうから、彼らはしどろもどろになっていましたが強く要請して、後日現場道路を止めて現場検証をやりました。そして、本件は否認事件として検察庁に送られたのです。

 一方、私はこの取り締まりについて『交通反則告知是正通知書』を要求、つまり「この取り締まりは違法だから、取り消せ」という要求(*文末の資料参照)を神奈川県警に提出しました。

――その要求をされた後は、どうなったのでしょうか?

芳井 結局、検察庁は不起訴処分という判断を下しました。理由の説明がないのでどのような判断をしたのか、こちらには何もわかりません。やはりこんなものは立件して裁判などできないということでしょう。私としては裁判になって、いかにでたらめな取り締まりが行われたか、法廷で明らかにしたかったんですが。

――不起訴になったということは、反則金は払わなくていいのですか?

芳井 そうです。ただ、反則金は払わなくて済んだけれども違反点数(2点)はそのままです。是正されて、この取り締まり自体が無効になれば元に戻りますが、その場合でも私は東京都民なので、その手続きをするのは警視庁。ややこしいことこの上ない。

 組織的な不正摘発が明らかになり、今や神奈川県警は火だるま状態ですが、これを受けて、この先彼らはどうするのか。