「軍事委主席責任制を踏みにじり破壊した」
軍内部では訓練結果の捏造、装備品の誇張、演習の形式主義が「水増し」として問題視されてきた。今回の粛清は「トップが腐敗しているから現場に水増しが生まれる」との論理を展開し「腐敗を正さなければ見せかけではない真の戦力は構築できない」との危機感をのぞかせる。
「難関攻略の精神」という表現から建軍100周年が来年に迫る中、軍内に目標達成への重圧と停滞感が漂っている可能性がある。制服組トップの粛清で「停滞の原因は腐敗分子にあった」と責任の所在を明確にした上で「障害は消えた。あとは突き進むだけだ」と檄を飛ばす。
解放軍報は国防部が2人の調査を公式発表した翌1月25日付論評で「党と軍の高級幹部でありながら党中央と中央軍事委員会の信頼と重託を著しく裏切り、軍事委主席責任制を踏みにじり破壊した。党の執政基盤を脅かす政治問題および腐敗問題を助長させた」と指弾した。
「軍事委主席責任制の破壊」というのは軍において「習氏個人の権威を否定した」ことに等しい政治的重罪。「最高指揮官である習氏の命令に従わなかった、あるいはその権限を侵した」というクーデターに近いニュアンスを含んでいるとみることもできる。